一年を通して無理なくキレイを保つ 家事の年間スケジュールシンプルな立て方
年間の家事を見える化して、心のゆとりを生み出す
年末が近づくと、「あぁ、大掃除が待っている」と気が重くなることはないでしょうか。また、季節の変わり目には衣替えや特定の場所の掃除など、まとめてやろうとすると大きな負担になります。これらの家事は、日々の忙しさの中でつい後回しにされがちですが、一年を通して計画的に少しずつ進めることで、負担を大きく減らすことが可能です。
年間を通して家事のスケジュールを立てることは、家全体の「キレイ」を無理なく維持し、大掃除のような集中的な負担を軽減する効果があります。さらに、家事に追われる感覚が減り、家族との時間やご自身の時間を確保するための心のゆとりにもつながります。
ここでは、特別なツールを使わず、どなたでも簡単に始められる家事の年間スケジュールの考え方と立て方をご紹介します。
なぜ家事の年間計画が必要なのか
私たちの暮らしには、毎日行う家事の他に、週に一度、月に一度、そして季節に一度、年に一度行うような家事があります。例えば、布団の天日干しやシーツ交換、窓掃除、換気扇の掃除、庭の手入れなど、日常的には行わないけれども、暮らしを快適に保つためには欠かせない家事です。
これらの「頻度は高くないけれど重要な家事」を計画なしに行うと、特定の時期に集中してしまい、大変な思いをすることになります。年間計画を立てる最大のメリットは、これらの家事を一年間に分散させ、一つの時期に負担が集中するのを避けることです。これにより、常に家が整った状態を保ちやすくなり、心にも余裕が生まれます。
完璧な計画を立てることよりも、まずは「何があるか」を把握し、「いつ行うか」を大まかに決めてみることが大切です。
家事の年間リストを作成する
まずは、一年を通して行う必要のある家事をリストアップしてみましょう。リストアップの際は、以下のカテゴリーを参考にしてみてください。
- 掃除関連: 窓掃除、網戸掃除、ベランダ掃除、エアコンフィルター掃除、換気扇掃除、排水溝の念入りな掃除、照明器具の掃除、カーテンの洗濯、冷蔵庫の徹底掃除など。
- お手入れ・メンテナンス関連: 家具のワックスがけ、庭の手入れ（草むしり、剪定）、家電製品の点検・手入れ（洗濯槽クリーナー、乾燥機フィルター掃除など）、防災用品の点検・補充。
- 衣類・寝具関連: 衣替え、季節物の寝具の準備・片付け（布団のクリーニング、毛布の洗濯など）、靴箱の整理。
- その他: 年賀状の準備、確定申告の準備（必要な書類整理）、年間の支払い確認など。
リストアップする際は、「これは年に一度はやった方がいいかな」「これはこの時期にいつも大変になるな」と思うものを書き出してみましょう。細かく考えすぎず、思いつくままに書き出すのがポイントです。
月ごとに家事を分散させる
リストアップした家事を、一年間のカレンダーに割り振っていきます。この際、以下の点を意識すると無理なく進められます。
- 季節に合った家事を配置する: 窓掃除は気候の良い時期に、換気扇掃除は油汚れが固まりにくい夏前に、庭の手入れは植栽の成長に合わせてなど、季節に適した家事をその月に割り当てます。
- イベントに合わせて調整する: 来客が多い月や、家族の行事などで忙しい月は、家事の予定を少なめにするなど、柔軟に調整します。年末に集中しがちな大掃除項目を、月々に分散させていきます。例えば、1月に窓掃除、2月に換気扇、3月にベランダ、というように割り振ることが考えられます。
- 負担を均等にする: 特定の月に家事が集中しないように、年間を通してタスクが均等になるように配分します。一つ一つの家事は、一日や二日あればできるものがほとんどです。例えば、「今月は窓掃除とカーテン洗濯」「来月は換気扇掃除と防災用品点検」のように、無理のない範囲で組み合わせます。
カレンダーや手帳、スマートフォンのリマインダー機能など、ご自身が使いやすいツールで計画を見える化しましょう。完璧でなくても構いません。大まかな予定を決めておくだけで、いざその月になったときに「何をやろうか」と迷う時間を減らせます。
実践と見直しのヒント
立てた年間計画は、あくまで目安です。計画通りに進まなくても、自分を責める必要はありません。体調や天候、急な予定などで計画通りにいかない月があっても、翌月以降に調整すれば良いのです。
また、一度計画を立てたら、年に一度は見直しを行うことをお勧めします。実際にやってみて「これはこの時期よりも別の時期の方がやりやすい」「思っていたより時間がかからなかった／かかった」といった気づきがあるはずです。これらの経験を次の年の計画に反映させることで、より自分たちの暮らしに合った無理のないスケジュールになっていきます。
家族との共有も有効です。リビングのカレンダーに書き出したり、家族が共有できるアプリを使ったりすることで、誰かが手伝える機会が生まれるかもしれません。「この時期はこれをやるから、手伝ってくれると助かるな」と声をかけるきっかけにもなります。
年間計画で、ゆとりのある日々へ
家事の年間計画は、暮らしを整えるための一つのツールです。これを実践することで、年末の大掃除に追われることもなくなり、一年を通して心穏やかに過ごせるようになります。家事の負担が減ることで生まれる時間を、どうぞご自身や家族との大切な時間のために使ってください。
今日から、小さな一歩として、まずは「今年中にやっておきたい家事」をリストアップしてみることから始めてみませんか。