家事の「動き」を見直すだけ!最短ルートで終わらせるシンプル習慣
日々の家事に追われていると感じることはありませんか。洗濯物を持って家の中を歩き回ったり、調理中に何度も行ったり来たりしたり。一つ一つの動きは小さくても、積み重なると時間も体力も奪われてしまいます。
子どもが大きくなり、自分の時間や家族と過ごす時間を大切にしたいと感じている方もいらっしゃるでしょう。家事の負担を減らし、もっと効率的にこなせたら、きっと時間にゆとりが生まれるはずです。
ここでは、特別な道具や大掛かりな片付けは必要なく、少しの意識と工夫で家事の「動き」を効率化し、最短ルートで終わらせるためのシンプルな習慣についてご紹介します。
家事の「動き」、意識したことはありますか?
家事導線という言葉を聞いたことがあるかもしれません。これは、キッチンでの調理、洗濯、掃除など、家事を行う際に人がどのように動くかを示す線のことです。私たちは普段、あまり意識せずにこの導線に沿って動いています。
しかし、この無意識の動きの中に、時間や体力の無駄が潜んでいることがあります。
- 使いたい物がすぐに見つからず、探すのに時間がかかる
- 複数の場所から物を持ってきて作業する必要がある
- 作業場所と収納場所が遠く、往復が多い
- 一度に運べず、何度も往復してしまう
こうした「ムダな動き」を減らすことができれば、家事がスムーズに進み、かかる時間を短縮することができます。そして、体力的な負担も軽くなり、家事へのハードルも下がるでしょう。
あなたの家事導線を「見える化」するステップ
まずは、ご自身の普段の家事の動きを観察することから始めましょう。
- 特定の家事に注目する: 一日のうちで特に負担に感じている家事や、時間がかかっている家事(例: 朝食準備、洗濯、夕食後の片付けなど)を一つ選んでみてください。
- 動きを追ってみる: 選んだ家事を行っている間、ご自身がどのように動いているかを意識してみてください。「次はあれを取りにキッチンへ」「今度はこれを片付けに二階へ」といったように、頭の中で動きを追うだけでも構いませんし、メモを取ってみるのも良い方法です。
- ムダな動きを見つける: 意識して追ってみると、「あ、今行ったり来たりしたな」「あれを取るために遠回りしたな」といったムダな動きが見えてくることがあります。
家事のムダな動きを減らす具体的なヒント
ご自身の家事導線が見えてきたら、次はムダをなくすための改善策を考えてみましょう。
1. 物の定位置を見直す
これは家事導線を見直す上で最も効果的な方法の一つです。
- 使う場所の近くに置く: 例えば、食卓でよく使うティッシュや爪切りは、リビングの引き出しではなく、食卓のすぐそばに置く。調理中によく使う調味料は、コンロの近くにまとめる。洗濯洗剤やネットは、洗濯機のすぐ横に置く。
- ワンアクションで取れるように: 蓋を開けて、さらに箱から出して、袋から取り出す...というように、使うまでに複数のアクションが必要な物は、すぐに使える状態にするか、収納方法を見直します。
- ストックも分散させる: 洗剤の詰め替え用などは、メインの収納場所に加えて、洗濯機やシンクの下など、実際に詰め替える場所の近くにも少量置いておくと、必要な時にすぐ補充できます。
2. 複数の作業をまとめる
一度の移動で複数の用事を済ませるように意識します。
- 移動のついでに: 別の部屋へ移動する際に、その部屋に持っていく物や、その部屋から別の場所へ移動させる物を手に取る習慣をつけます。「二階に行くついでに、洗濯物や読み終わった本を持っていく」などです。
- ながら家事の効率化: 例えば、洗濯機が回っている間に洗面台の掃除をする、煮込み料理中にキッチンのシンク周りを片付けるなど、待ち時間を活用します。
3. 家事道具の配置を工夫する
よく使う掃除道具などは、一箇所にまとめず、使う場所に分散させて置くことも有効です。
- 各フロアに掃除道具: 二階建ての場合、掃除機やほうき、ワイパーなどを一階と二階にそれぞれ置いておくと、階段を往復する手間が省けます。
- 汚れやすい場所の近くに: 食卓近くに卓上クリーナーや小さなほうきセットを置いておくと、食後のちょっとしたカスをすぐに掃除できます。洗面台の下にマイクロファイバークロスを置いておくと、使った後にサッと拭く習慣がつけやすくなります。
完璧を目指さず、小さなことから始めてみましょう
家事導線の見直しと聞くと難しく感じるかもしれませんが、大掛かりな模様替えをする必要はありません。まずは「いつもここで立ち止まるな」「これを取りに行くのが面倒だな」と感じる、小さなムダな動きを一つ見つけて、その改善策から試してみてください。
物の定位置を少し変えるだけでも、驚くほど家事の動きがスムーズになることがあります。すぐに効果を実感できれば、他の場所も見直してみようというモチベーションにも繋がるでしょう。
家事のムダな動きをなくし、最短ルートで終えるシンプルな習慣を取り入れることで、日々の負担は確実に軽くなります。そして、生まれた時間と体力で、ご自身やご家族のために使えるゆとりが生まれることを願っています。